| 健康アドバイス | 
膀胱炎について
膀胱炎(ぼうこうえん)は泌尿器科だけではなく、内科でもよくみられる疾患の一つです。 
  多くは大腸菌による尿路感染症です。 
  主な症状は頻尿・残尿感・排尿時痛・血尿です。 
   
  女性は男性と違い、尿道が短く、肛門と尿道の距離が短いので、解剖学的に膀胱炎を
  起こしやすいのです。 
   
  症状からおおよその診断はつきますが、確定診断は
  尿検査(尿沈渣:遠心分離した尿を顕微鏡で見る検査)で、白血球が尿中に出ていることを
  調べることが必要です。 
 治療は抗菌剤や抗生物質の服用と水分摂取です。最近は非常によく効く抗菌剤が出ていますので、
  通常はお薬の服用で3〜4日でよくなります。 
  
   予防は日頃から水分をしっかりとって尿量を保つ事、セックスの後は早めに排尿をする事、
  尿意を我慢しない事、陰部を清潔にする事等が上げられます。 
  
   特に性交後48時間以内は膀胱炎になる確率が高いと言われています。
  高齢者は尿の排泄機能が低下していることが原因の一つでもあります。
  また糖尿病の人は膀胱炎になりやすいです。 
  
   健康な人で膀胱炎になりやすい状態は以下のような時です。 
  注意して下さい。 
  
  ・性行為の後 
  ・生理の後 
  ・過労で疲れている時(体力や抵抗力が落ちている時) 
  ・精神的なストレスがたまっている時 
  ・ダイエット中の時 
  
   膀胱炎では発熱しません。もし発熱するようであれば腎盂腎炎の可能性があります。
  腎盂腎炎の場合は、感染が膀胱のみにとどまらず尿管を通って腎臓まで達して炎症を起こす病気です。
  高熱が出て、側腹部痛や腰痛が出現することが多いです。 
  
   男性の膀胱炎は稀で、前立腺炎や前立腺肥大のチェックが必要なことがあります。 
   一度、膀胱炎になった人は再発しやすいです。注意して下さい。