健康アドバイス |
「C型肝炎について」
肝炎(かんえん)を引き起こすウイルスは、A型・B型・C型・D型・E型・・・と数多く
発見されています。
肝炎ウイルスが体内に入ると(感染:かんせん)、肝臓で増殖します。
その後一定期間(潜伏期:せんぷくき)をおいてから、「身体がだるくなる」「食欲がなくなる」
「吐き気がする」「皮膚が黄色くなる(黄疸:おうだん)」
などの症状が出ることがあります(発症:はっしょう)。これが急性肝炎です。
A型やB型の急性肝炎の場合は、まれに激しい症状を起こすこと(劇症肝炎)がありますが、
大部分の人は1〜3ヶ月で完全に治り、再びその肝炎を起こすことはありません。
このような経過をとる感染は、一過性感染といいます。
C型肝炎の場合は、急性肝炎になっても他のウイルス性肝炎より症状が軽く、また気付かない
ことも多いですが(不顕性感染:ふけんせいかんせん)、逆にその半分以上の人はウイルスが体
内に住みついてしまう(キャリアとなる)ことがわかっています。
つまりC型肝炎ウイルス持続感染者(HCVキャリア)となります。
献血や人間ドックや健診等でC型肝炎ウイルスの感染を知った人のほとんどはHCVキャリアです。
C型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性ということがわかったら、症状がなくても医師の診察・検査
を受けて、現在の自分の肝臓の状態を知った上で医師とよく相談して、健康管理および治療の方針
を立てて下さい。
【感染予防について】
C型肝炎は血液を介して感染しますので、次のような点に注意して下さい。
血液が微量でも含まれると考えられる分泌物も要注意です。
(1)血液や分泌物はくるんで捨てるか、よく水で洗い流して下さい。
(2)ケガの手当はなるべく自分でして下さい。人に手当をしてもらう時は、
血液や分泌物が直接その人につかないように注意して下さい。
(3)カミソリや歯ブラシなどは専用にし、他人に貸さないようにして下さい。
(4)乳幼児に、口移しで食物を与えないようにして下さい。
(5)献血はやめましょう。
(6)歯ぐきからの出血や生理の出血にも注意して下さい。
(7)トイレの後は必ず手を洗って下さい。
これらの注意を守っていれば、食器の扱い方、入浴、トイレの使い方、夫婦生活など今までの
生活習慣を特に変える必要はありません。
このことはB型肝炎についても同じことがいえます。